履かず嫌いはもったいない。
プレー中の圧倒的なフィット感を追求した最新レザースパイク「コパ ピュア」とは

ホセ　アディダス ドイツ本社にてシニアフットウェアデザイナーを担当しているホセです。
2021年からコパに関わり始め、私にとってコパ ピュアが初めてのプロジェクトになります。

ホセ　まずコパ ピュアの原点や、象徴的な部分を大事にしようと心掛けて開発しました。
シンプルで足にフィットして快適なこと、これらを最大化するところから始めました。
コパはスパイク市場の中でもっとも快適なスパイクでなければいけない、それがアディダスの目指すところです。過去のコパから進化させる過程で、それをどのようにすれば叶えることができるのか、そのような意図を持って取り組みました。

この考えに基づいて開発したので、前作のコパ センスだけでなく、コパ 19やコパ 20も参考にしました。そういったインスピレーションを持って、現代に合ったものを作り上げました。

ホセ　コパという伝統を考えたとき、縫い目のような「ライン」が大切だと思いました。デザインという観点でも大事ですが、1mm単位で設計にこだわることは、とても重要だと考えました。
このラインは見た目だけでなく、パフォーマンスにも影響を与えるため最も重要視した要素です。
この縦横のラインがどこで交わるのかはとても重要であり、このラインによってアッパー性能を向上させます。そのため、いろんなラインの組み合わせを試し、デザインしました。

ホセ　我々は無くしたというよりは、進化させたという考えです。
このデザインされたラインの間にフォームを入れていくのですが、それぞれの場所にマッチするフォームを入れたいと考えました。例えばアッパーには、密度の低いフォームを採用し、前作よりラインを減らし、革のやわらかさを意識しました。中足部はアッパーと違い、補強するためにラインを増やし、足をロックさせることを意識しました。
なので大きなポッドというより、小さなポッドをいくつも作ったイメージです。これによって、足でボールの感覚をより繊細に感じられるようにしました。

ホセ　コパを求めるお客様にとっては、コパはもっとも快適なスパイクである必要があります。
しかし現在のマーケットでは、より軽く、より速く走れるスパイクが求められ、それに応える必要もあります。
よりクラシックなデザインが好きで、かつ機能性や新しいテクノロジーを求めるなら、「コパ アイコン」という選択肢もあります。こちらも軽量化し、快適なスパイクです。

ホセ　純粋にパフォーマンスで選びました。様々な選択肢を試した結果、最終的にネメシスのソールを選びました。この組み合わせは全てのアスリートの能力を向上させると考えており、他のフランチャイズのものを採用することで軽量化し、スピードを得られ、これを使うことで最高のバランスになる。コパらしさを求めつつも、パフォーマンスを重視しました。

ホセ　本当に多くのプレイヤーに協力していただきました。社内の人間だけでなくヨーロッパ各地のプロにも履いてもらいました。あらゆる選手がくれたフィードバックは、とにかく快適でフィット感が高いということ。前作と比べ、ヒールのフィット感がよくなったとも言われました。

ホセ　やはりフィット感、快適性ですね。これが私たちにとって、もっとも重要な要素だったからです。

ホセ　全ての選手に履いてもらいたいですが、明確な選手のタイプを定義しています。
コパ ピュアというのは、ゲームのリズムを司るプレイヤー、ボートの船長のようなプレイヤーがボールを支配し、相手も支配する。試合のテンポを早めたいと思ったらそれを可能にし、テンポを緩めることもできる、そういうプレイヤーに履いてもらいたいです。FIFA ワールドカップ カタール 2022™で観たように、コパを履いてプレーしてくれる選手がさらに増えていくと嬉しいです。