ルールも賞金も制限もないランニングレース | 【公式】アディダスオンラインショップ -adidas-
DISCOVER ULTRABOOST 19 ルールのないレース

NO RULES
ルールも、賞金も、
制限もない

ランニングは変わりはじめている。ポップカルチャーの大胆なトレンド、スポーツパフォーマンスにおけるハングリーな歩み、そして奇抜で新しい形の自己表現のすべてが、これまで以上にパーソナルでクリエイティブな力強い何かを生み出している。

RUNNING

これらの変化が一番強く感じられるのが、ランニングレースの世界である。変化が少なく、大人数が集まる従来型の競技会を考えると、正統派のレースに変化を起こすという使命を負ったクリエイティブなランナーが、ルールを打破して何か新しいものを求めようとするのは驚くことではない。

そうした理由から、世界中のマイナーなランニングレースのスタッフたちは、ルールや賞金のない、この目立たないイベントを支持し、公式レースの参加料や宣伝を控えている。
ランニングと未舗装の道への純粋な情熱から生まれたこれらの無条件レースは、スポーツの範疇に入るか、入らないかの境界に位置している。 その知名度が高まりつつ中、今後もさらに普及していくことが予想される。

予告もなく、ある独創性溢れるランナーが大胆な構想や、新たな目標、そしてその目標を達成する方法のビジョンに突き動かされたとき、そうした無条件のレースがはじまる。
こうしたレースは、ランナーを集団から遠ざけて、独自の世界観、チームメイト、そしてランナー自身を刺激的で目新しい光の中に招き入れる。肉体的にも精神的にも過酷なことが多いこれらのイベントの目的は、人間の限界を押し広げて、従来の常識を破り、A地点からB地点に到達する意味を再定義することだ。

郊外でのランニング風景

THE MIDNIGHT HALF

2012年から2016年にかけて開催されたニューヨークのフリー形式のミッドナイトハーフマラソンは、瞬く間にランニングのアンダーグラウンドシーンの定番となり、多くの派生的イベントを生み出している。ニューヨークシティマラソンとは異なり、マンハッタンからブルックリンまでのバリケードのない道路を、主要な後援者も沿道の応援もなく、夜中に走るイベントだ。

オーチャードストリートランナーズ(OSR)の創設者であるジョー・ディノート(Joe DiNoto)は、真夜中にダウンタウンを走っているとき、ミッドナイトハーフマラソンを思いついた。
夜の街の寂寥感に魅せられたことが、新しいタイプのロードレースの思いつきの発端となった。無条件の自転車レースの主催者であるデビッド・トリンブル(David Trimble)がOSRに加わり、非公式イベントの開催についての専門知識を提供したことで、この構想は実現を遂げた。
2人はタッグを組み、メジャーなレースの華やかさの影であり続けるかもしれない、型破りなランニング体験を確立することに着手した。
ディノートはVice Sportsの記事で次のようにコメントしている。「それはあまりにも非人間的で、孤立していて、現実からかけ離れているため、掴みどころがないものでした。自分に似たランナーに何か他の体験を提供したかったのです」。

厳格な競技会組織から離れて運営するという反乱を起こす快感が、危険を顧みないエネルギーをこれらの無条件のイベントに注ぎ込んでいる。
「ニューヨークは眠らない都市なので、真夜中の道路を走るマラソンを開催するのに非常に適しています」と2014年ミッドナイトハーフの優勝者であるマック・シュナイダー(Mac Schneider)はVice Sportsに語った。

無条件レースの参加者は同時にスタートするが、途中で所定のチェックポイントを通過していれば、ゴールに一番速く到着できそうなあらゆるルートを自由に走ることができる。
ルールは大胆だが、レース自体は危険なものではなく、OSRのサイトではいくつかの基本的な安全ガイドラインを設けている。例えば、ヘッドフォンの使用を禁止したり、交通規則に従わなければならない。それ以上に、個人の常識と自覚が必要だ。

1回目のミッドナイトハーフマラソンでは、54名のストリートランナーが参加し、マンハッタンのロウワー・イースト・サイドがスタートおよびゴール地点となった。このハーフマラソンは数年以内に参加者の数が倍増し、アマチュアランナーとともにニューヨークのトップランナーも何人か参加している。
ディノートとトリンブルはメジャーなスポンサーのオファーを断り、レースからは決して利益を得なかった。低く抑えた参加料を、タイミングチップ、コーススタッフ、ゴールラインを示す大きなLEDレースクロックなどのイベントの資金調達とした。

ミッドナイトハーフマラソンの成功を受けて、ディノートとOSRはさらに小規模で専門的なレースを追求し、メンズおよびウィメンズ10KOSR 30、マンハッタン周辺のウルトラレースなどを開催した。ディノートは、Personal Record ポッドキャストのティモシー・クラーク(Timothy Clark)に次のように説明した。
「大勢のランナーが一斉にスタートを切る場では、アイデンティティというものが見えません。これら地元の優れたランナーに専念し、細かいところまで配慮することで、ランナーにダイナミックでユニークなレースを体験してもらうことができるのです」。

考えて走る

新しい方法で走りたいという反抗的な衝動が、ニューヨークだけでなく世界中に波及し始めた。ポーランドを拠点とするランナー集団、Swords Warsawがまさにそうだ。

「私たちは単に他とは少し違った方法で走りたいと思ったので、このグループを立ち上げました」とMorgann Le Chatはコメントする。「記録を目指すのではなく、ストーリーを語り合い、仲間を作って、ちょっと主張してみたりするのです」ランニングカルチャーは、刺激を求めるランナーにとっては厳格で、制限があり、変化に乏しく感じる部分もあるかもしれない。Swordsは、そうしたルーチンに飽きてしまった人や、走り方を変えたい人のためのグループだ。

「自分の足で。ルールはなし」という言葉は、Speed Projectのスローガンとその非公式なガイドブックの両方を体現している。ランナーは自分で進む道を決めて、自分自身で意思決定を行う。
各ランナーはこのリレーコースで合計距離の6分の1(実に90km)を走ることになっているが、実際は脱水症や怪我、疲労がランナーを襲い、チームメイトが脱落すると他のランナーがその距離を補っている。昨年4月、フランスから参加した男女混合チーム、Team Sunchasersは、レースのそれまでの最高記録を31分上回る、35時間49分で完走した。

Swords”Border to Hel”リレーは無条件のレースに大きな刺激を与えた。今年最初に開催されたイベントで、ランナーは協力して驚異の430kmをわずか36時間で走破した。凍えるような寒さの日中や、夜間の暗闇のなか、草原や森、街中を走り続ける。
レースに参加していないランナーは交代でサポートカーに乗り込み、睡眠をとったり、走っているランナーに車窓から激励の声援を送る。協力的で、刺激的で、強烈に常軌を逸しているが、これこそが無条件のランニングイベントがスポーツの形を変えている理由である。

夜間のランニング風景

ON FOOT. NO RULES.

「これまで代表選考会やメジャーなマラソン競技を観てきましたが、ラスベガスに続く最後の丘でのドラマは今まで観た中で最も印象的なレースでした」ロサンゼルスからラスベガスへの無条件の550kmウルトラリレー、Speed Projectの撮影後、ザック・ヘトリック(Zach Hetrick)はTempo Magazineにそう語った。
レースは、6チームが街の通りを突き進み、広大で荒涼とした砂漠を駆け抜ける。スタート地点はサンタモニカ・ピア、ゴールはラスベガス大通りにある看板「Welcome to Fabulous Las Vegas」。そこに到着するまで22晩ノンストップで走り続ける。Speed Projectのラスト160kmは過酷な状況の連続である。容赦ない坂道が延々と続き、気温は摂氏46℃にも達する。

Speed Project20133月にニルス・アレンド(Nils Arend)によってスタートした。彼と仲間5人の活動的なランナーが、そのルートをいかに速く走れるかを追求しようという意図だった。その経験に鼓舞されたアレンドは、より多くのランナーにそれを知ってもらうため、リレーとしてこの挑戦的なイベントを開催した。
Speed Projectには休息時間や制限時間はない。チームがゴールに到着するか、途中棄権するまで終わらない。ランナーは暑い日中と暗い夜間を通して走りながら、時間や強烈な疲労と闘う。

On foot. No rules. 自分の足で。ルールはなし」という言葉は、Speed Projectのスローガンとその非公式なガイドブックの両方を体現している。ランナーは自分で進む道を決めて、自分自身で意思決定を行う。各ランナーはこのリレーコースで合計距離の6分の1(実に90km)を走ることになっているが、実際は脱水症や怪我、疲労がランナーを襲い、チームメイトが脱落すると他のランナーがその距離を補っている。
昨年4月、フランスから参加した男女混合チーム、Team Sunchasersは、レースのそれまでの最高記録を31分上回る、35時間49分で完走した。

そうした条件の過酷さから、このレースは相当な精神力がないと参加できないだろう。Speed ProjectFacebookページの@bromkaに関連する投稿には、ランナーが過酷なレースに挑もうとする理由が次のように要約されている。
「リレーの歴史の中で、私はこれほど長い間、そしてこれほど小規模なイベントで、過酷な状況に直面したことがあっただろうか。賞金はないが、プライドがある... 優勝のメダルも、腕時計も、報酬もないが、自分を誇らしく思う。私たちが耐久アスリートとしてすべてに命を懸ける以外、得るものは何もない。無傷でゴールすることが目的ではなく、どこで失敗するかを見極めるためだけに、過酷さの中に一緒に飛び出していくことに意味がある場合もある」。

良くも悪くも、これらのランナーは一致団結して、お馴染みのリレーを、協力と信頼関係で成り立つやや過激な行動に変え、ただ完走することに留まらないランニング体験を創り出している。

次の一歩が、止まらない。

ランニングとは、足場を見つけて、限界に挑むこと。たった一人でも限界に挑むランナーもいるが、誰かと一緒に挑むこともできる。
未踏のルートの開拓や熾烈なレース、生涯の友人、従来の形式的なイベントとは異なるランニング、何を求めるにしても、無条件のレースは新しい形のランニングの機会を与えてくれる。

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