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マラソンに向けて気をつけるべき食事のアレコレ adidas Runnersコーチに聞いた

精神的にも肉体的にもタフな42.195kmのフルマラソン。過酷なレースに臨むために、日々の練習はもちろんのこと、どのような食事で長距離のランニングに耐えられる体をつくればいいのでしょうか。adidas Runnersコーチの深浦祐哉さん に、レースに向けて必要な栄養素、そしておすすめの食事方法について詳しく伺いました。

エネルギー源の糖質と筋肉をつくるたんぱく質 摂取のタイミングが鍵

―体づくりのために、普段の食事はどのように気をつければいいのでしょうか。

深浦祐哉さん(以下、深浦):人が健康的な生活を送るには、栄養バランスの良い食事をとることが大前提です。その上で、ランナーはたんぱく質と糖質を多めに摂ることを意識してください。一般的な運動に比べて、フルマラソンは体を酷使するため、エネルギーとなる糖質と筋肉をつくるたんぱく質が必要です。

とはいえ、日本人はお米や麺類など炭水化物好きなので、糖質はしっかり摂取できているかもしれません。なので、たんぱく質を意識するといいかもしれませんね。肌や髪のツヤにもつながるので、女性にとって必須な栄養素でしょう。

―栄養を摂取するのに、サプリメントを頼るのはどう思いますか。

深浦:もちろん必要な栄養素をすべて食事で摂るのが理想ですが、完璧な栄養バランスの食事を実現するのは、普段の生活ではなかなか難しいものです。ライフスタイルや生活環境もありますし、プロのアスリートのように栄養士さんがついていないと、なかなかできないでしょう。

バランスの良い食事を心がけた上で、不足した栄養素をサプリメントで補うのは、決して悪いことではありません。例えば、忙しくて朝ごはんが食べられないときに、代わりにプロテインシェイクを飲むのも、上手なサプリメントの使い方です。

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マラソン前の食事で控えたほうが良いものとは?

―レース1週間前で、食事を変える必要はありますか。

深浦:バランスのよい食事を心がけるのは、レース前でも変わりません。しかし一週間前は、コンディションを整えるためにトレーニング量を抑える必要があるので、普段と同じ量を食べるとレース直前に太ってしまうリスクがあります。その点に気をつけてください。

またレースが近づくと緊張感が高まって、内臓の消化機能が低下することもあるので、揚げ物などもたれやすく、脂っこいものは避けたほうがいいですね。調理方法を蒸す、焼くに変えるなど、普段の食事から工夫をしてみてください。

―今挙げていただいた揚げ物のほかに、レース前に控えるべき食事はありますか。

深浦:市民ランナーの方の中には「お酒がおいしくなるから走る」って人もいますよね。気持ちはわかりますが、アルコールには利尿作用があるので直前に飲みすぎると、せっかくレースに向けて体を整えたのに、知らずに脱水が進み、体調を崩してしまうことも。

できれば1週間前から飲酒を控えることを心がけてみましょう。ただし、飲酒が日課になっている人が我慢すると、精神的な負担を強いてしまいます……。ストイックになりすぎず、無理のない範囲で調整してください。

―近年、レース前の食事法としてカーボ・ローディング(※)が注目されていますね。

※競技に必要なエネルギーを体内に蓄えるための食事法。あらかじめトレーニングでグリコーゲン量を低下させてから、高糖質食に切り替えることで、通常よりエネルギー源を蓄えることができる

深浦:以前は、レース4日前くらいまでの数日間炭水化物を断ち、そこからラスト3日間で大量に摂取して、リバウンド的に体内の糖質の貯蔵量を増やすのが、カーボ・ローディングの主流の考え方でした。

ただ、糖質が枯渇するとイライラしやすくなり、日常生活を送る上でメンタル・肉体両方で調子を崩してしまうことも。そのため、今はゆるやかに糖質の摂取量を増やしていくのがオススメされています。

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―どのように糖質を増やせばいいのでしょうか。

深浦:レース3、4日前から、食事の中で炭水化物の割合を増やしていくことですね。細かくカロリー計算をする必要はなく、量を意識するだけでいいと思います。

―レース当日におすすめの食事はありますか。

深浦:理想はレース3、4時間前に糖質を中心とした食事をとること。緊張で軽いものしか食べられない人もいると思うので、不安な人は走る何時間前にどんな食事を終えると体調がよいか、前もって普段の練習でシミュレーションをしておくといいかもしれません。

また、スタート地点に並ぶ前や並んでいる最中に、ゼリー飲料(エナジージェル)など吸収の良いものを飲んで糖質を摂取したり、サプリメントなどでビタミンB1を併せて摂ったりするのもオススメ。ビタミンB1は、糖質からのエネルギー産生を助けます。

―ほかに気を付けるべきことはありますか。

深浦:本人は気付いていませんが、普段、練習の際でも軽い脱水症状を起こす人は多く見られます。練習中はもちろん、レースや日常生活でも水分を常に体内に蓄えておくことは大切です。

特にレース前はトイレに行きたくないからと控える人もいますが、見えないところで水分は出ていっているので、こまめに摂取するよう心掛けましょう。また、純粋な水だと体液の電解質濃度が薄まってしまい脱水症状が進むこともあるので、意識的にスポーツドリンクを取り入れてください。

―レースで走り終えた後のケアについて教えてください。

深浦:レース直後は、スポーツドリンクでミネラルと水分を補給することが大事です。また、体内ではまだエネルギーを生み出すために分解作用が進んでいる状態なので、なるべく早くたんぱく質と糖質を摂取して、体を回復の方向に向かわせてください。

体調第一で考えるならば、レース後は内臓も疲れているので、いきなり脂ものではなく、ゆるやかな形で食事量を戻していく必要があります。

ただ、自分が目標にしていたレースであれば、パーッと打ち上げをしたくなりますよね。食事制限で我慢してきた分、ご褒美があるからがんばることができると思うので、無理をしない程度に、好きなものを堪能してください。

まとめ

今回は、マラソンに挑戦するにあたり、どんな栄養を摂るべきか。そして、食事はどんなことに気をつけるべきかを詳しく教えてもらいました。マラソン挑戦する方は、ぜひこれらを参考にしてレースに挑んでください。

レースといえば、シューズ選びも重要です。adidasでは、マラソンランナーに向けてさまざまなランニングシューズを展開中。興味がある方はぜひチェックしてみてください。

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取材対象者プロフィール:
深浦祐哉さん
GO UP! 代表として市民ランナーへの指導を行う。
デュアスロンでは11年間連続日本チャンピオンを誇る。

(取材:杉山大祐 執筆:小林有希 撮影:藤原慶 編集:ノオト)

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