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女子がランニングを楽しく始めるには? ランニングアドバイザー湯田友美さんによるアドバイス

より早いタイムを目指したり、トレーニングの一環としたり、ランニングにストイックに取り組む人がいる一方、楽しむことを目的とする人もいます。「初心者は、ストイックになりすぎないことが続けるコツ」と話すのは、adidasランニングアドバイザーの湯田友美さん。ウェアの選び方やスイーツランなどについて女子がランニングを楽しむための秘訣を伺いました。

ランニングコミュニティに参加して、サードプレイスをつくる

— ランニングを始めたいと思う女性に対してアドバイスをいただきたいのですが、まず「形から入りたい」と思う人は少なくないと思います。いったいどんな格好で走ったらいいでしょうか。湯田さんのウェア選びのこだわりを教えてください。

湯田友美さん(以下、湯田):お気に入りのウェアを着ている時はそれだけでウキウキしますし、ランニングへのモチベーションが上がるのは間違いないですよね。「運動するだけだから」と気を抜いた格好ではなく、普段服を選ぶのと同じくこだわりたいと、いつも思っています。また、体に合ったサイズなのかをすごく重視しますね。

— 普段着同様、サイズ感は大事ですね。

湯田:トレーニングウェアは体のラインが出るからこそ、普段着以上にサイズ感が大事です。特に夏の場合は、肌を露出させるようなデザインが増えるのでなおさらですね。

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— 続いて、シューズ選びはいかがでしょうか。

湯田:普段履きしている靴とランニングシューズでは、サイズが大きく変わることがあります。私の場合は大抵、ランニングシューズのほうが1cmくらい大きいケースが多いですね。また、ランナーのレベルごとに、シューズの機能が細かく分かれています。より快適なランを楽しむために、今の自分が走れるレベルに合わせたシューズを選ぶようにしましょう

— ウェアやシューズを用意できたら、ついにスタートできます。しかし、1人でランニングを始めるとなると、ハードルの高さを感じるかもしれません。

湯田:そういう方には、走り方などをレクチャーしてもらえるランニングセッションへの参加がオススメです。adidasもレベル別のセッションを行っており、私もビギナーコースのアドバイザーを務めています。少人数制なので、ウェアやシューズについての質問からランニングに関するお悩みまで、幅広く相談に乗ることができます。何よりランニングコミュニティに参加すると、会社や家庭以外に居場所ができるのがいいですよね。

— コミュニティの中で走ると、いろいろな楽しみ方ができそうですね。

湯田:最近だと「スイーツラン」が流行っていますね。普段は行きにくい場所にあるスイーツのお店を、みんなで走りながら回るというものなんですけど……。ほかにも、スカイツリーや東京タワーなど、インスタ映えするようなスポットを友人同士で回って写真を撮るなど、ランニングしながらさまざまな場所を巡る楽しみ方が増えてきています。

初心者におすすめなのは「距離」より「時間」での目標設定

— もはやトレーニングというより、趣味を楽しむ感覚なんですね。

湯田:もちろん目的は人それぞれですが、「ランニング=つらい」という概念がもっと薄れていけばいいなと思います。逆に「皇居ラン」ってポピュラーなイメージがあると思うんですが、意外と本気のランナーが多いスポットなんですよ。

— それは意外です。初心者ランナーは、とりあえず皇居に行けばいいのかと思っていました。

湯田:走り方次第だとは思いますが、皇居1周が約5kmと長いことと、アップダウンが割とあるコースなのが、難易度を上げるポイントです。初心者が皇居ランをする場合、途中でウォーキングを取り入れつつ,「きれいな景色を楽しむ」という気持ちで、あまり無理をしないことですね。時間帯によってはかなりのスピードで走る方もいるので、注意が必要です。

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— 皇居ランの場合、1周5kmとのことですが、まず意識すべきは「距離」でしょうか?

湯田:距離を目標にするとハードルが上がってしまうので、「時間」を意識するのがいいでしょう。「今日は30分ランニングしよう」と決めて、体調次第で配分を変える。例えば、20分走って10分は歩く、といったように。

気持ちよくこなせるようになったら、次は同じメニューを2セットやってみるといった感じでステップアップしてみましょう。最初から本気で走ろうとすると筋肉痛になりやすいですし、「ランニング=楽しくない」イメージがついてしまいますから。

— 目標を低めに設定することが、長続きの秘訣なのですね。

湯田:そうですね。まずはシューズを履いて、家を出るところから始めましょう(笑)。最初は週に1日、30分からで構いません。できるだけ平坦なコースを選び、体に負担がかからないペース配分で、ランニングを楽しんでみてください
特に女性の場合、バイオリズムによって気分や体調が乗らない日があるかと思います。そんな日にはお休みするのもいいんですが、個人的にはそんな日こそランニングのチャンスだと思っています。モヤモヤやイライラが解消されたり、血流が良くなって体のむくみが取れたり、きっといい気分転換になりますよ。

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いざランニングをしようと思っても、1人で始めるのはなかなかハードルが高いかもしれません。そんな人は、ランニングコミュニティに参加するのはいかがでしょうか。adidas Runners Tokyoでは、レベル別のランニングセッションやイベントを定期的に開催しています。ぜひ仲間たちと共に切磋琢磨しながら走ってみましょう。

取材対象者プロフィール:
湯田友美さん
2004年に愛知淑徳高校からワコール入社。

すぐに頭角を現し入社1年目にアジア選手権3000mで優勝、世界ジュニア選手権でも同種目4位。その後も駅伝の主要メンバーとして多くの大会で優勝に貢献した。2007年の都道府県駅伝では大会記録である29人抜きを達成。
2010年に現役引退、その後はadidas Runnersのコーチや全国各地のマラソン大会のゲストランナーとして活躍中。
アディダスランニングアドバイザー。スマイリーエンジェル代表。

(取材&執筆:波多野友子 撮影:小野奈那子 編集:ノオト)

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