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09 日本サッカーとともに

加茂 建
KEN KAMO

09 日本サッカーとともに 加茂 建

長きにわたって日本サッカーを支え続ける国内最大級のサッカーショップ「KAMO」。日本を代表する選手たちも数多く訪れ、サッカー好きであれば一度はお世話になった人も多いだろう。今回は加茂商事株式会社代表取締役の加茂建氏に日本サッカーと一緒に歩んできたお店の歴史について話を聞いた。

新ユニフォームの印象を教えてください。

加茂:今までとは違った表現で素晴らしいと思います。特に前面の柄が印象的ですね。

普段、空を見て何か感じることはありますか?

加茂:朝起きると、自宅の窓から山にかかる空を見ています。甲山という母校の関西学院大学の近くにある丸い山で、学生時代は雨が降るとサッカー部の練習でよく山を走っていました。なので、その景色を見ると学生時代のことを思い出しますね。毎日表情が違いますし、空を見るととても清々しい気分になります。

続いて創業時のお話を聞かせてください。当時の日本サッカーはどのような状況でしたか?

加茂:1968年に会社を設立し、事業をスタートしました。その後1971年に店舗を開き、かれこれ50年近く経ちます。最初は5坪程度の場所からスタートし、大阪・梅田の駅前第一ビルに移りました。特徴は、店内にビデオを設置してW杯などの海外の試合を流したことですね。今でこそサッカーの映像はどこでも観ることができますが、当時はそういった環境がなかったので、近畿圏はもちろん、広島や名古屋などの遠方からもビデオを観るためにわざわざお客さんが来ていました。

映像に対する需要が高かったんですね。

加茂:1970年頃だったと思いますが、御堂筋にある御堂会館でマンチェスター・ユナイテッドとベンフィカの試合を上映しました。750名収容の会場でしたが超満員で、扉を開けた途端に一気にお客さんが入ってきて、まるでえべっさんのようでしたね(笑)。今でいうパブリックビューイングの先駆けだと思います。その後、場所を変えて何度か行いましたがどれも大盛況で、このビジネスに対する可能性を感じました。

創業当時から大切にしていることはありますか?

加茂:サッカーは足を使う競技なので、特にシューズに関しては昔から力を入れてきました。今でこそ色々なブランドがサッカーシューズを作っていますが、当時は牛革を用いたadidas製シューズのクオリティがずば抜けて高く、代表選手がよく買いに来ていました。中でもシューズに対する関心が高かったのは釜本さんで、すごく丁寧に手入れされていましたね。今も同じだと思いますが、サッカー選手にとってシューズは大切な道具です。

大切な道具だからこそ、その人にとって良い形でシューズを履いて欲しいですよね。

加茂:「あなたの靴を持ってきてください。その靴の悪いところを教えてあげます」というキャッチフレーズを当時は使っていました。そのポリシーは脈々と引き継がれています。現在のスタッフも、できるだけその人の足に合うシューズをお薦めしています。シューズに関する知識は、サッカー専門店の中でKAMOの従業員が一番だと思います。

これまで数多くのサッカー関係者がお店にいらっしゃったと思いますが、印象的なエピソードはありますか?

加茂:岡田武史さんは、学生時代から大阪のお店によく来られていました。中学時代には、西ドイツに留学したいとお店に相談に来たのですが、私は特に知識もなかったので、当時産経新聞の記者だった賀川浩さんのところへ相談に行きました。その時に賀川さんがおっしゃったのは、日本サッカーも少し強くなって選手が育つ環境も増えてきたので、「日本でも十分に成長できるから、高校までは日本でプレーして、それからまた考えなさい」というお話でした。その後、彼は早稲田大学へ進学し、大学時代は原宿のお店によく来ていましたね。

その原宿店は1976年にオープンしました。

加茂:原宿の街自体が、当時はこれほど人が多いところではありませんでした。1980年代に入って原宿に若者が集まるようになり、国内外を問わず、本当に多くの方に来ていただいています。国立競技場が近いこともあり、マラドーナをはじめ数々の有名選手が来たことは、印象的な思い出として残っています。オープン当時はサッカーがまだ人気スポーツではありませんでしたが、徐々に火がついて、今やこの原宿店のおかげで会社が成り立っていると言っても過言ではありません。駅前にあるので電車に向けてアピールもできますし、シンボルとなるお店です。

昔と比較して、お店に来るお客さんは変わっていますか?

加茂:若い世代の方が多いのは昔と変わらずですが、最近はシニアサッカーも盛んになり、年配の方もたくさん来られるようになりました。あと、なでしこジャパンが2011年のW杯で優勝してからは、女性のお客さんも増えています。

今後の展開に関しては、どんなことを考えていますか?

加茂:全国にお店が広がり、インターネット販売も普及してきたので、ある程度の余力が出てきたら海外にも出店したいと思っています。環境が変わることで、また新しい試みができるのではないでしょうか。簡単なことではありませんが、一つの願望として頭の中にあります。

メキシコの歓喜を再び

現在の日本サッカーについてどう感じていますか?

加茂:サッカー人口が増え、選手のレベルもはるかに上がりました。最近は多くの選手が海外でプレーしていますよね。昔は海外でプレーする選手が全然いなかったので、確実に進歩していると思います。

日本代表にまつわる思い出を教えてください。

加茂:一番印象的なのは、メキシコで行われた世界の祭典のアジア予選での日韓戦です。もしあの試合で負けていたら、本大会での銅メダルはありませんでした。あとはドーハの悲劇ですね。2002年の日韓W杯の時もすごかったです。様々な国からお客さんが来店し、スタッフは朝から晩まで品出しに追われて大変でした。渋谷のスクランブル交差点でサポーターがお祭り騒ぎをするようになったのもあの頃からではないでしょうか。

加茂社長にとって、日本代表はどのような存在ですか?

加茂:私自身もサッカーをやっていたこともあり、日本代表はずっと憧れの存在でした。やはり、代表でプレーした選手はレジェンドですね。最近のA代表も素晴らしいと思います。ただ、今の代表には大型のFWが少ないように感じますね。私たちの頃は釜本邦茂さんという大きな存在がいましたが、未だに釜本さんを超える選手が出てきていないと思います。

日本サッカーが成長するために、どんなことが必要だと思いますか?

加茂:技術や体力もそうですが、GKを含めたバックラインに190cm程身長のある選手が3、4人いて欲しいですね。ロシアW杯のベルギー戦のようなことが起きることを考えると、個人的には必要だと思います。また、サッカーは1点の争いが多いスポーツなので、やはりGKは大切なポジションだと思います。

来年には、東京で再び世界の祭典が行われます。

加茂:創業の4年前に東京大会が行われ、日本サッカーの新しい幕開けとなりました。個人的には、初戦でアルゼンチンに勝利したことが記憶に残っています。そして、次のメキシコ大会では銅メダルという結果を残しました。来年の東京大会に向けて力を入れていると思いますし、ホーム開催のアドバンテージもあるので、良い結果を残して欲しいですね。

日本代表にはどんなことを期待しますか?

加茂:なでしこJAPANはW杯後に少しずつ調子を上げている印象があります。高倉監督とも時々お話させていただきますが、手応えのある感じが伺えます。男子も良い選手が出てきており、期待しています。他の国もそれなりのメンバーを揃えてくると思いますが、ベスト4かできれば優勝を目指して欲しいです。注目しているのは久保選手ですね。小さい頃からスペインでプレーしていて、見るたびに上手くなっているので楽しみです。

カタールW杯の予選も始まりました。

加茂:良い状態で予選に挑めていると思います。W杯には6回連続で出場していますし、次のカタールW杯も出てくれると信じています。

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