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FIFAワールドカップ™におけるアディダスサッカースパイクの歴史

アディダスがCopaを生み出すはるか昔から、プレーヤーはサッカースパイクを履いてきた。実は、サッカースパイクの歴史はチューダー朝の時代までさかのぼる。ヘンリー8世が王室の靴職人に4シリングを払い靴をデザインさせたことが由来となっている。ヘンリー王がどのポジションだったかは定かでないが (真っ当なセンターハーフといったところか)、頑丈な皮でできた靴で足を保護したかったのは十分に理解できる。ここからは、FIFAワールドカップ™でアディダスサッカースパイクが人気を博するまでの歴史を探ってみよう。

アディダスのサッカースパイクが時代を変えるまで

時が流れれば、物事も変化する。だが、ゲームチェンジャーとなったのは紛れもなく、アディ・ダスラー (アディダス創設者) が1954 FIFAワールドカップ™大会のため西ドイツチームが着用するスパイクを製作した時だ。

「Miracle of Berne (ベルンの奇蹟)」として名高いこの試合は、ドイツのスポーツの歴史で最も輝かしい功績の1つとされている。

格下とされていたドイツチームは、強豪のハンガリーチームを3対2で撃破した。ヘルムート・ラーンが勝利のゴールを放ったときに履いていたのがアディダスの新しいスパイクArgentinasだ。この新型スパイクでラーンは明らかに優位だった。皮と合成素材を組み合わせたことで従来のスパイクよりも軽かったからだ。さらにアディ・ダスラーは取り外し式スタッドという画期的な技術を取り入れ、ピッチのコンディションに対応できるようにしていた。

雨が降り、ピッチが緩くなったことで、スタッドを取り付けたドイツには大幅に有利な試合展開となった。ぬかるんだ芝面でしっかりグリップが効くからだ。だが、アディのサッカースパイクの特長はそれだけではない。ソールを狭くし、トゥキャップをなくし、ローカットのアッパーとなっていたため、タッチが非常に柔らかくなり、へラムートは決勝でゴールネットを揺らして、西ドイツの勝利を決めた。アディ・ダスラーが奇蹟の一翼を担ったのだ。

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サッカースパイクの新たなスタンダード: COPA MUNDIAL(コパ ムンディアル)

adidas Argentina以降、サッカースパイクのデザインは25年間ほぼ同じだったが、すべてを一変させたのがadidas Copa Mundial (スペイン語でワールドカップ) だ。

コパ ムンディアルはプレーの面でも、製造の面でも、型破りなモデルだった。特筆すべき点の1つが、天候条件に応じて使用できるようアディ・ダスラーが編み出したねじ込み式のスタッドだ。全天候に対応したサッカースパイクとしてコパ ムンディアルが常に人気を集めるようになるまで、それほど時間はかからなかった。

オリジナルは1979年に製作され、FIFAワールドカップ 1982™を念頭に置いてデザインされた。

コパ ムンディアルの新たな特長

・成形ラグでプレーヤーにより安定性とけん引性を与える狭いソール

・クッション性の高いミッドソール (発泡樹脂ではなくラバーを使用)

・シューレースが邪魔にならず、ボールタッチの精度が高まる折り返しタン

・乾いた芝ピッチでも安定したパフォーマンスを発揮できるアウトソール

コパ ムンディアルはどこで製造されているのか?

「コパ ムンディアル スパイクは今もドイツで製造されているのか?」と思われるかもしれないが、その答えは「イエス」だ。1979年に初めて手縫いのコパ ムンディアルが販売されて以来、ドイツのフランフルト近郊にあるアディダスシャインフェルト工場で専門チームが製作している。

FIFAワールドカップ™の歴史はアディダスのサッカースパイクと共にある

1954年から今日に至るまで、FIFAワールドカップ™ではアディダスのスパイクが注目の的となってきた。アディダスのショップで最も人気のあるアイテムの1つであるコパ ムンディアルの歴史を探ってみよう。

コパ ムンディアルは1979年の発売以降、今も製作が続けられており、これまでスペシャルエディションや類似モデルがいくつも登場している。主なイベントを以下に示す。

2007年 – コパ ムンディアル 25周年。タンに新たなブルーロゴをあしらった記念エディション。

2013年 – コパ ムンディアル ホワイトエディション。黒以外のCopa Mundialを初めて製作。白にブラックのストライプは、オリジナルを写真で反転させた感じだった。

2014年 – コパ ムンディアル サンバ パック。5色展開による色鮮やかなデザインが特徴。ブラジルで開催されたFIFAワールドカップ 2014™の熱狂にまさにぴったり。

2018年 – adidas Copa Mundial Referee 2018ワールドカップ™。Copaがワールドカップ™の舞台に登場してから10年を記念して、レフェリーに提供された特別バージョン。

2018年12月 – adidas Copa 19+ & 19.1。19+はCopa初のシューレースレスで、ユベントスのパウロ・ディバラが着用した。19.1バージョンはモノタン構造のデザインで、足全体を柔らかく包み込みフィット性を高めている。

長年にわたりオリジナルのコパ ムンディアルを購入した人は、よい仲間を持っていた。フランツ・ベッケンバウワー、ディエゴ・マラドーナ、ジネディーヌ・ジダン、デビッド・ベッカムといった有名プレーヤーの多くが着用していたからだ。彼らはボールをキックするための最良の方法を知り抜いていた。

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2022年新作 – FIFAワールドカップ™用スパイク アル・リフラ パック

FIFAワールドカップ™用サッカースパイクの最新モデルにあたり、アディダスは今年の大会では1つではなく、2つのバージョンを発表した。いずれもFIFAワールドカップ 2022™公式試合球「Al Rihla (アル・リフラ)」と同じ名前が付いている。

アル・リフラで特に印象的なのが、アディダスのブランドでもあるスリーストライプスの配置だ。従来のスタイルとは大きく趣を変え、スパイクのサイドではなくトップからフロントにかけてストライプが入っている。

Copaはブラック/マルチカラー、Predatorはホワイト/マルチカラーでXはライトブルー/マルチカラーだ。

得点を挙げられるスパイク

アディダスのサッカースパイクは、どのような形であれ、FIFAワールドカップ™の歴史、人々の記憶に残るシーンで大きな役割を果たしてきた。

ジェフ・ハーストがFIFAワールドカップ 1966™決勝となったイングランド対西ドイツ戦でハットトリックを達成したときに着用していたのがadidas Diamantだ。そのとき着用していたスパイクは記念としてブロンズ加工され、英国の国立フットボール博物館に誇らしげに飾られている。

1970年、ブラジルナショナルチームのキャプテンだったカルロス・アウベルト・トーレスは、その年のFIFAワールドカップ™でアディダスのサッカースパイクを着用。メキシコで開催された決勝戦でチームは勝利を飾り、カルロスはジュール・リメの優勝トロフィーを手に入れた。ブラジルはFIFAワールドカップ™通算3回目の優勝となり、トロフィーをキープできたのだ。

イングランドのゲーリー・リネカーはFIFAワールドカップ 1986™でadidas Stratos 2000を着用。アイコンとも言えるこのスパイクで、リネカーは同大会のゴールデンブーツ賞を獲得した。

FIFAワールドカップ 2022™で、アディダスのスパイクに注目しよう

アル・リフラ パックは、今年のFIFAワールドカップ™で優勝につながるスパイクとなるのか? ゴールデンブーツ賞は獲得できるのか? 11月20日、FIFAワールドカップ™キックオフの瞬間をだれもが皆、待ち望んでいるはずだ。カウントダウンはすでに始まっている。まずは、FIFAワールドカップ™クイックガイドでスパイクに関する興味深い知識を仕入れておいてほしい。

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